昨日の書き込みの最後で、
>日本経済に、ご破算が近づいています。
と書いたことで、 読者から問い合わせがありました。
「これは、来年になって、債権債務がチャラになるような事態をいうのですか?」
あるいは、
「ハーパーインフレが、本格的にやってくるのですか?」
私の言葉が足りませんでしたね。
まず、後者のことから言いましょう。
10月23日の、日銀の展望レポートで、2005年に消費者物価の上昇を指摘し
ていることから、これがインフレ、特に、ハイパーインフレの前触れではないか、
とする見方の持ち主からでした。
日銀自身が、現在金利を据え置いていますか、自らインフレ策を誘導しているわけ
ではありません。 消費者物価の上昇は、主に、原油高から来る素材の値上がりと、
税金アップ(補助金カット)から来る、自衛的な価格上昇と思われます。
大切なのは、その分、多くの人間は、自分の生活防衛のために財布の紐を固くし、
余計なものは買わなくなります。
インフレは、カネにそれほど余裕のないものが、将来の価格上昇を間違いないと
確信して、借金してでも、何らかのもの(土地でも、マンションでも、なんでもいい)
を集中して買う時に起きます。
皆が、節約に走っている時、資金に余裕のあるものが、マニア的に何かを買う動きは
ありますが、国民全員の巻き込むことはありません。
次に、日本国内で、債権債務がチャラ、つまり徳政令が出るかどうかです。
これは、日本の意志ではできません。
あくまでも、アメリカの意志、そして、米ドルの運営者の意志によります。
これまで、アメリカ経済を維持するために、日本も、中国も、米国債を購入して
きました。 これは、自国の製品を輸出する受け皿のためでした。
しかし、今、アメリカ側が、中国に対し、人民元の切り上げを要求しており、
それが、この第二期ブッシュ政権で、実現します。
そこで、今、ドルが売られ、人民元が買い戻され、さらに、石油価格高騰で儲けた
資金が人民元に流れています。もちろん、日本円やユーロにもです。
これは、世界規模での、ドル安です。
で、ここで考えなくてはならないのは、中国と日本との、国際金融での
根本的なスタインス、背景の違いは、何か?です。
軍事的に、アメリカの庇護にあるのが日本なら、中国は、軍事的に完全に
独立しており、 時に、アメリカと対立しています。
その中で、中国原子力潜水艦の領海侵犯事件が起きました。
今回の事件は、まず、台湾がその事実を見つけ、それをアメリカに伝え、
日本の海上保安庁、海上自衛隊が、追跡したものです。
どうも、これまで、何回も中国の原潜は領海侵犯していたようですが、今回、
初めて、軍事面で台湾・米国・日本が一体であることが、外交上ではっきりしました。
これは、米国債の保有額、世界第二位の中国には、大変な脅威となったでしょう。
中国は、自国利益のためなら、保有する米国債を、一気に、売却してユーロに切り
替えたりすることも可能ですが、それは、米国とドル経済を大混乱させます。
そうさせないために予防的に三国が連携して警告シグナルを送ったと考えられます。
当然、国家主席の胡錦涛も、小泉首相と会わないわけにはいかなくなりました。
しかし、アメリカ経済自体については、双子赤字(あるいは三つ子)で、いつ、
破綻するか、わからない。 この問題は、全く解決せず、より深刻化しています。
逆に言えば、今、日本が主体的に、中国・台湾・ヨーロッパと連携すれば、
軍事力がなくても、アメリカを追い込むことが出来る可能性があるのです。
これを、ブッシュ政権は嫌がります。
しかし、そのブッシュ政権自体について、先の大統領選挙の顛末を見て、
ネオコンとはキリスト教原理主義でイスラエルを潰そうとしているのではないか、
と、まじめなユダヤ人が考え、アメリカの国際政治で、独善的な影響力行使を
止めさせることを考えだします。
そのとき、どうするか。
アメりカへの輸血はいつも、日本からでした。
これを止めればいい。
ユダヤ側は、日本が、水ぶくれしているところを、もっと減らすと同時に、
アメリカに、力水を入れるのではなく、アジアに資金が流れるようにする。
アメリカ側の財界や金融関係者は、当然、その防衛策に入ります。
これは、政治的な意志・政策に反映されてきます。
となると、米国債の利回りで、営業益を稼いでいる、日本の金融機関に、
何らかの措置が出るのではないか。
これが、「ご破算」の正体です。
(例えば、償還期になった米国債の資金償還を行わず、次々に買い換えさせ、
永遠に元本を返さず、しかも、支払い利率を徐々に低く抑えこんでいくとか。)
一気に、世界経済全体を、止めるような「ご破算」はありません。
まず、利回りを減らしたり、一部を、減額する方向になるはずです。
それを認めることで、アジアは、アメリカの影響力から、徐々に自立していきます。
今、その基本ルールを、BISの中央銀行総裁会議で、練られているので、と
思います。
取り急ぎ。
Posted by Arai at 2004年11月20日 13:08