昨日の私の書き込みに対し、何人かから感想を頂きました。
QTE
今回の騒動は、リップルウッドの新生銀行問題と同じく
打ち続く外資による日本資産の食いつぶしを許すかどうか
という問題を相変わらず提起しているのではないですか。
ここを守りきれなければ、来年の商法改正によって公然とした
外資による乗っ取りを許すことになってしまい、
たとえば、ソニーでさえ20倍近い時価総額を誇るシティバンクに
一発で乗っ取られてしまうことになるわけです。
政治家もいい加減、日本人自身による資産防衛と
日本文化の発信および世界宣揚を考えた方がよろしいですが、
これも言うだけ野暮というものです。
それにしても、つくづく「人」がいないですな〜。
UNQTE
この人物は、さらに、ライブドアの堀江くんが、たとえメディアを握っても、
まだ人間精神の深みに響くような、文化的な価値創造は、とても出来ない
のではないか、とも危惧していました。
すこし、整理します。 今回の買収劇の背景です。ちょっと長いですが。
まず、日本の株式持ちあい解消が、国策となったのは、90年代後半です。
しかし、実はこの持ち合いこそが、80年代まで、日本の企業社会の強みでした。
1989年にCIAレポート・ジャパン2000が纏められた時、日本の輸出マシーンの
原動力となっている金融面のシステムを壊せ、と指示が明確化しました。
「株と土地の価格連動」による、相互の信用創造の破壊です。
実は、これこそが、本来、株主のためにある資本主義手法を、日本が、
国家的な産業育成策の中心に溶け込ませた、日本の秘策でした。
しかし、日本の工業製品の集中豪雨的な輸出と、アメリカ全土の土地を幾つも
買えるほどの資金量になったジャパンマネーに、海外に恐怖をもたらしました。
当然でしょう。
彼らから見ると、この日本製品の輸出やジャパンマネーは、日本国内で勝手に
作り上げた、極端な過剰信用で生みだしたもので、そのときの日本の銀行が、
実態を無視して、過剰融資していることが、分かります。
(実は、このときの過剰融資も、もとはと言えば、87年のブラックマンデー後の
アメリカ経済救済ための、流動性確保の合言葉で始まったものでした)
その日本の攻勢を食い止めるために使われたのが、BIS8%条項でした。
これに対し、日本の金融当局は、さらに、最悪の選択をしました。
それが、自ら申し出た「株価含み益の資本勘定」の提案です。
飛んで火にいる夏の虫。
これで、株価さえ下げれば、土地と株の信用創造に、逆スパイラルが生じます。
そこで、まず、1989年年末の中南米の危機、さらに、湾岸危機から湾岸戦争へ。
しかも、日本国内には、ソロモンブラザーズが入り込み、この下げ相場の中で、
巨大な利益を上げていきます。
担保割れ・追証の事態に苦しくなって、企業は自分の持つ不必要な資産(以前は
担保価値とされてきた)の処分に入り、さらに、株の持ち合いも解消が言われます。
もともと、時間外取引も、こうした企業間の持ちあい解消をスムーズに進めさせる
ために始まり、公開市場とは別に、相対(あいたい)で株の取引を可能にさせました。
公開市場での価格は、ここでは単なる目安です。
売り方、買い方の両者が、納得すれば、取引成立です。
さて、今回の堀江君です。
売り上げ高(経常利益ではありません)が300億円の企業が、株式の
時価発行総額で、最大1400億円になってしまうのが、株式市場の怖さです。
この金額は、市場が、この会社の価値はこの程度ある、とみなしているもの
ですが、これは、今、保有しているものではなくて、
今後、生み出すであろう富の「期待値」です。
一言で言えば、その会社に集まった、「未来を託す」エネルギーです。
このエネルギーをきちんと、万人が喜ぶ形に出来るかどうか、
それは、経営者と従業員の問題です。
さて、この反対になってしまったのが、戦後の護送船団方式や企業の株持ち合いで、
のうのうとしてきた日本の大企業です。完全に、「親方日の丸」状態です。
すでに、多くの企業の株価は90年代からのバブル崩壊で、値崩れし、
2003年3月に8000円を下回り、絶望的な、大底になりました。
これは、ちょうど、イラク戦争開始直前の時でした。
自分の会社に信用余力がなくなって、ただ、担保価値だったものが不要資産
となり、経営存続にためは売るしかなく、それが続いた結果でもありました。
そこで、登場したのが、日銀の福井さん。
それまで、日銀が、日本の金融市場にジャブジャブに資金を入れても、
その銀行から先に、資金が流れない。
当然です。 日本企業は、基本的に、自分で何か時代にあったことを、自分から
夢やビジョンをもって、そこに自らの存在を賭けて勝負したことがなかったからです。
これまで国や国策企業からの注文に応じて、何かを作ってきたに過ぎなかった
からです。
福井さんは、いかにしたら、日本企業に、発注が増やせるか、それを考えます。
もはや、日本一国内での資金循環では無理です。
そこで、アメリカと中国を考えます。
FRBのグリーンスパンや、人民銀行の周小川とも気脈が通じています。
そこで、為替介入によって積極的に日本円を一旦海外資金として市場に流し、
それが、アメリカ経由で中国経済を活性化させ、今度は、
日本企業に対する、製品・部品・工作機・素材の大量の発注となりました。
ここまでは、いいです。
(今、一国の問題は、一国だけで解決できないことを確認しておきましょう)
問題は、次です。
こうした、1990年代からの資金の流れの中、アメリカでは、ずっと、国民や
組合員から預かった年金資産を如何に着実に増やすか、それをプロのファンド
マネージャーや投資家に、運用を任せてきました。
もちろん、最初は、そうした資金は、極めて、高い投機性を持っていました。
その資金が、世界中に流れます。
95年からは、ヘッジファンドを使って、明らかに、相手国の通貨と経済を
ガタガタにしましたが、98年のLTCMの破綻以後は、管理に入ります。
まや、コンピュータ2000年問題もありましたので、出所のはっきりしない、
過剰信用の資金は、規制されました。
しかも、99年からは、ヨーロッパにライバル通貨のユーロが登場です。
さて、それからあとです。BISの中央銀行総裁会議では、2000年以降、
出所のきちんとした資金を使って、大いに、眠っている企業資産を活性化
させよう、と言うことになりました。
しかも、途上国の貧困脱出も含めて。
となると、出所がはっきりしているのは、年金のカネや企業が集めた社債です。
運用先、あるいは、未利用になっている、眠っている企業や資産はどこか、
となりますと、 ・・・・・。
日本です。
それも、官僚たちが、実際は、日本社会の富を増やすのでもなく、
自分たちの関係者の生活のために、無駄な投資を繰り返していた、資産です。
これが、単に、一般会計の公共事業に向けられた資金だけではありません。
私たちの、年金や郵便貯金です。 財投の資金になるものです。
本来、きちんと、時代にあった、富=豊かさを生み出すべきが、それら資金は、
使い物にならない、モノや非効率なサービスに、眠ってしまったのです。
(90年代には、株価のPKOに使われ、さらに、損失を生んだのですから、
そのときの、責任者は、本当に、引退どころか、地獄に行っていいものです。
しかし、今だに、のうのうとしています。やっと、少しずつ、処分が始まりましたが)
もし、そうした資金が、役人たちや護送船団の企業トップたちの、生ぬるい夢や
のんびり生活の陳腐なファシリティーに消えるのでなく、
運用資金として機動力のある流動性を持っていれば、今回の買収劇でも、
リーマン・ブラザーズの代わりを出来たはずなのです。
また、時代の変遷にあっては、こうした巨大な資金は、新しい時代にあった、
夢を語り、それを実現できるところに、エネルギーを与えるべき存在なのです。
それで、今になっても、出来ません。 郵貯の改革は、この視点で見るべきです。
社会保険庁は、万死に値します。
一方、21世紀になっても覇権国アメリカは、「911」から、イラク戦争まで、
自国の命運をかけて、命がけで本気になって、策略を弄し(人名を犠牲にしようとも)、
日本からの資金の吸収と、さらに、石油価格吊り上げで、アメリカ社会と産業界に
自己改造のための、意志の徹底と、そのための資金の奪取を図ったのです。
これは、敵ながら、「天晴れ」です。
それに対し、日本は本来、郵貯や年金の資金があれば、資金規模からすれば、
アメリカの企業でも、中国の企業も、買い取ることは簡単だったのです。
(いまでも、まだ出来ます)
みすみす、自分の財産を、官僚・公務員や財界の既得権益者の安逸のために、
死蔵させ、その間、相手は、なけなしの資金を最大限に膨らませて、その資金を
サーカスのように使って、企業買収を進めてくる。
今も、その手の内に、嵌っているのです。
新生銀行がそうでした。 日本の官僚や財界人は、1998年には、
外資に、「頼む買ってくれ」、と頭を下げたのです。
そのとき、なぜ、郵貯のカネが動員できなかったのです。
いや、どうやったら、日本を立て直せるか、全く智恵も、意志もなかったのです。
今回、ライブドアは、主役は、30そこそこの若僧です。
かれに、外人コンプレックスは、ありませんよ。
逆に、彼のことを「生意気だ」という人間は、これまで国富が失われる事態に、
泣き寝入り、だったのです。
いまさら、感情的に反応するのは、自分の愚かさ、そして、国際社会での
未熟さの表明です。 大いに恥じ入るべきです。
自民党の森首相以下、 一体、何を見ているのでしょう?
とてもではありませんが、日本の「国富」を預からせるわけには行きません。
本当に、ますます、日本を、干からびさせるつもりでしょうか。
もちろん、議員年金ひとつ、正せない民主党は、本気ではありません。
提案:
時間外取引において、「国家の認可事業」となっている企業の経営権移譲に
関わるレベルで外資の資金が動く時には、今後は、政府の許可マターにすること。
一方で、日本国内資本での、こうした、株式の時価発行総額を担保にした
企業の株取引については、大いに奨励すること。
それも、そのときに、現在の財投資金も導入できる体制を、すぐに造ること。
私は、フジテレビのアホなお笑い番組が大好きという、文化の分からない(?)、
堀江君が、今、の日本に現れたことを、いろいろな意味で、歓迎します。
(彼は、戦いが一段落したら、間違いなく、もっと深い文化性を学ぶはずです。
自分が、なぜ、仲間に入れてもらえないのか、その本質を探り出すからです)
彼の存在は、猪瀬直樹よりも、直接的に、日本の現状をあぶり出しにしています。
特に、日本の既得権を持った人間の、時代性・世界性が全く、閉ざされていること、
当然、構想力そのものの足場が、如何に甘えた観念にたったものだったかを、
むき出しにしてくれたからです。
今の日本社会は、
「自分自身の価値とは、(他人に喜ばれる)何かを生み出すことにある」、
この当たり前のことを 忘れているのです。
「与えられたものを安定して味わっていられること、それが自分の存在価値だ」、
と、いまでも、考えていたら、それは、衰退であり、死滅への道です。
そうした考えが、どれだけ多くの機会とエネルギー、さらに夢を、その人の
周囲から奪っているか、ぜひとも、 身に沁みて感じていただきたい。
若者に、希望ある未来を見せないでいるのは、実は、 私たちの
「お上」頼みの安定志向だと、いつになったら分かるのでしょうか。
「長いものに巻かれろ」じゃなくて、 「長いものを、解いて、再活用せよ」
これが、今の日本の指針でなくてどうするの。